中途解約

 クーリングオフ期間が過ぎてしまったぁ!なんてことで諦めていませんか? 業者に「解約できませんよ」と言われて泣き寝入りしていませんか? まだ打つ手はきっとあります! 契約の内容を確かめてみましょう。

1 エステ・習い事をやめたい!

中途解約

 エステティックサロン語学教室家庭教師学習塾パソコン教室結婚相手紹介サービス。これらを特定継続的役務提供といいます。入会金や関連商品を含めて契約総額が5万円を超えるものが対象です。

 これら6種類の役務(サービス)は、特定商取引法によりクーリングオフ期間が8日間と定められています。でも現実の話、このテのものはある程度やってみてから「あんまり効果なさそう」 とか「いやに費用がかさんできて、もう行きたくない!」とか・・。たった8日間ではそんなこと までわからないわけです。そこで、これら6種類については、その理由が何であろうと中途解約できるのです。関連商品の販売契約も同様にできます。

 但し、クーリングオフとは違って、既に使ってしまったものや役務を受けた分の費用と、上限の定められた一定の解約料は発生します。

【中途解約の場合に事業者が消費者に請求できる金額の上限】

特定継続的役務役務提供開始解約料役務提供開始解約料
エステティックサロン2万円提供された役務の対価に相当する額

2万円又は契約残額(※)10%相当額のいずれか低い額
語学教室1万5千円5万円又は契約残額の20%相当額のいずれか低い額
家庭教師派遣2万円5万円又は1ヶ月分の授業料相当額のいずれか低い額
学習塾1万1千円2万円又は1ヶ月分の授業料相当額のいずれか低い額
パソコン教室1万5千円5万円または契約残額の20%相当額のいずれか低い額
結婚相手紹介サービス3万円2万円または契約残額の20%相当額のいずれか低い額

(※)契約残額」とは、契約に関する役務の対価の総額から、すでに提供された役務の対価の相当額を差し引いた額

 事業者側が既に上記の額を超える金額を受け取っている場合は、事業者は超過分を速やかに返還 しなければなりません。

 また、平成16年11月11日以降の契約については、事業者が契約の締結について勧誘を行う際、以下の行為をしたことにより、消費者がそれぞれ以下の誤認をすることによって契約の申し込みまたはその承諾の意思表示をしたときには、その意思表示を取り消すことができます。

  1. 事実と違うことを告げられた場合であって、その告げられた内容が事実であると誤認した場合
  2. 故意に事実を告げられなかった場合であって、その事実が存在しないと誤認した場合

 悪質な業者は「解約できない」などと言ったりしますが、そんなことありません。内容証明郵便を使って中途解約しましょう!ローンを組んだりしていたら、同時にクレジット会社への支払い拒否の意思表示も行いましょう。

2 不当・不利益な契約

 「騙された!」「そんなはずじゃなかったのに、話が違う・・」(誤認)
どうしても断れなくて・・」(困惑)

 買い物(契約)をしてしまってから、後になってこんな風に思ったら契約を取消すことができます。これらは「消費者契約法」という法律が適用できると考えられます。消費者と事業者の間には情報の質や量、交渉力の大きな差があり、そのために引き起こされる契約トラブルが増え続けています。この法律は、その差を埋め消費者と事業者が対等に契約できるようにすべく、平成13年4月1日に施行されました。

 この法律は、消費者と事業者の間の全ての契約に適用されますが、「消費者と事業者が対等」であることが法の趣旨ですから、事業者はもちろん、消費者もよく理解して売買契約を行うことが望ましいと思います。

 次のようなケースに当てはまる場合、その契約は取り消すことができると考えられます。取消 ができるのは、誤認に気がついた時または困惑行為の時から6ヶ月間、契約した時から5年以内です。気がついたら早めに内容証明郵便で契約の取消を行いましょう。

(1)不適切な勧誘で誤認困惑して契約した場合 ⇒ 取消できる

①不実告知
重要な項目について事実と違うことを言う
(例)「1度も事故はありません」と言ったが、実は事故車だった。
②断定的判断
将来の変動が不確実なことを断定的に言う
(例)「この商品はこれから値上がりして確実に利益が出ます」
③不利益事実の不告知
利益になることだけ言って、重要な項目について不利益になることを故意に言わない
(例)「眺望・日当たり良好」という業者の説明を信じて住宅を買ったが、半年後には隣接地に建物ができて、眺望・日照が殆ど遮られるようになった。業者はこの建設計画があるのを知っていながら、その説明をしなかった。
④不退去
帰って欲しいと言ったのに帰らない
(例)「今、取り込み中なので帰ってくれ」と販売員に言ったのに帰らず、根負けして高額商品を買わされた。
⑤監禁
帰りたいと言ったのに帰してくれない
(例)営業所で「帰りたい」と言ったのに8時間も勧誘され、頭がボーっとして帰りたくて契約書にサインした。

(2)消費者に一方的に不当・不利益な契約条項の一部または全部 ⇒ 無効になる

①事業者の損害賠償責任を免除したり制限する条項
(例)「事業者に責めに帰すべき事由があっても一切損害賠償責任を負わない」
②不当に高額な解約損料
(例)「契約後にキャンセルする場合には、以下の金額を解約料として申し受けます」
・実際に使用される日から1年以上の場合・・・契約金額の80%
 →通常の事業者に生じる平均的損害を超えていると考えられる
③不当に高額な遅延損害金(年14.6%を超えるもの)
(例)「毎月の家賃(7万円)は、当月27日までに支払うものとする。前記期限を過ぎた場合には、1ヶ月の賃料に対し年30%の遅延損害金を支払うものとする」
④信義誠実の原則に反して消費者の利益を一方的に害する条項(民法の規定による)
(例)「契約の解除はいかなる理由があってもできません」

 因みに、仮に上記のケースに当てはまらない場合でも、民法上の詐欺や脅迫等、商法その他個別の法律に適用できる可能性もあります。また、世の中悪徳業者ばかりではありません。法的に解約期限が過ぎていても解約に応じてくれる業者もあります。決して諦めないで検討しましょう。

3 契約解除の基礎知識

 私たちの身の回りの全てが「契約」で成り立っていると言えます。契約は「約束」です。約束をしたならば、その約束を守らなければなりません。

 見出しは「契約解除の~」ですが、何でもかんでも勝手気ままに契約を解除できたら、それこそ 世の中が大混乱になります。安心して契約関係を結べません。

◆一般契約の解除(法定解除)の知識

 契約を解除するにも法律による一定のルールがあります。つまり、相手方が約束(契約)を守らなかっただけで契約を解除することはできません。

 一般の契約について認められる(法定)解除権は、債務不履行(約束を守らなかった)を原因として発生します。債務不履行には主に3つのケースがあります。

(1)履行遅滞(相手がなかなか履行してくれない)
(例)家賃を払ってくれない
相当の期間を決めて履行する(1ヶ月以内に家賃を支払え)よう催告する
②期間が過ぎても履行しない場合、解除できる
(2)履行不能(履行すること自体が無理)
(例)家の売主が、過失によってその家を消失させた
・この場合、絶対に履行が不可能なので、催告なし解除できる
(3)不完全履行(中途半端・・)
(例)仕入れた商品に粗悪品が混じっていた
相当の期間を決めて履行する(粗悪品を良品に交換せよ)よう催告する
②期間が過ぎても履行しない場合、解除できる

 これら「催告」や「解除」の通知は、必ず内容証明郵便で行います。上記(2) を除き、催告をしたという証拠を残しておく必要があるからです。もちろん、日付の確定も重要ですね。

※一定の期間内であれば無条件に契約を解除できるクーリングオフは、上記契約のルールからすると非常に例外的といえるでしょう。

◆その契約、大丈夫ですか?

 いったん契約すると、特別な場合を除いて一方的に解除することはできません。被害にあわないためにも、次のことに気をつけて契約する前に慎重に考えましょう。

  • 本当にそれが必要?必要がなければ、キッパリ断りましょう
  • その場で契約しないで、家族や知人に相談しましょう
  • 高額な契約なうまい話には要注意!
  • 必ず契約書をよく読みましょう!サイン、ハンコは最後の最後!
  • 口約束はダメ!必ず契約書を書いてもらいましょう
  • 解約、クーリングオフするなら急いで!

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※当事務所では、中途解約に係るご相談を承っております。諦めず、お気軽にご相談ください。

 
 

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